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 放課後の高台にて――

「ホント先輩暇なんスね」

「それ尚紀にも言われた」

「尚紀……って、ええと、  ああ」

「一人で勝手に納得すんな」

「スンマセン」

「まぁ、言われたわけだ。先輩、物好きなんですか?それとも死ぬほど暇なんですか?って」

「ははは、妥当な反応だ、それ」

「うるせぇ、ってか笑うところじゃないだろ」

「スーンマセーン……いや面倒見いいのは知ってますけど、正直俺とかと居ていいのかとか思うわけっすよ」

「俺としては皆大切な友達だから楽しいし普通の事なんだけどな」

「皆平等っスか」

「皆大事。誰が一番ってーことなく」

「……」

「……完二?」

「なんか、こう、」

「何」

「一方通行、って言うンすかね」

「……」

「俺だけ、先輩を特別視してるってか」

「……」

「花村先輩は相棒だし」

「ああ」

「クマとは師弟関係じゃねーっスか」

「……いやそれはどうだろう」

「でも、皆大事なンスよね」

「ああ」

「皆平等とか……言い方悪いけどなんか卑怯クセェっつか……」

「それは違うな」

「え?」

「皆平等じゃなくて、皆俺にとっての特別なんだけど」

「……俺頭悪ィからわかんねっス」

「だから」

「はい」

「皆別々で、皆大切なの」

「……わかんねぇ」

「あーもー…だからな、花村は相棒、クマは……まぁ弟子?」

「やっぱ弟子……」

「んで、完二は最高のダチ公だろ」

「……」

「なんでそこで照れくさそうなんだ」

「勢いで言った台詞を繰り返されると恥ずかしいっつーの……」

「自分で言ったくせに……相変わらず面白いな」

「あれっ?!遊んでる?もしかして俺で遊んでる?!」

「いやいや、ある程度マジメ」

「……先輩のマジメ当てにならないしな」

「煩いな。で被ってないだろ、立ち位置が」

「立ち位置……相棒とかっつーことですか」

「そうそう」

「まー……そうっすね」

「だから、俺にとっては皆唯一無二の人なんだよ」

「……うーんと?」

「今度一緒に国語の勉強しような」

「え、笑顔が眩しいッス……」

「だから、母親は一人しか居ない、父親も一人しか居ない」

「あー……何となく分かってきた、かも」

「だから、俺には相棒も弟子も最高のダチ公も一人しか居ないの。分かったか?」

「……はい」

「だから、皆大事なの。無くしたくない」

「…………はい」

「だから俺は、戦う」

「……」

「分かった?」

「……はい」

「よろしい」

「……」

「どうしただまtt……泣いてンの?」

「泣いてねーっす!!!!」

「ああ、そうか照れてんのか」

「なっ!てっ……照れてもネェ!!!!!!」

「あははは、相変わらず面白いな、からかうと」

「てっ、テメェ!!ふざけんなっ!!!」



>高台で完二と他愛もない会話をした。
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